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カタリナスカイサーベイ(Catalina Sky Survey)はNASAに資金提供を受けながら地球近傍小惑星(NEA:Near Earth Asteroids)を発見・追跡するプロジェクトです。1998年以降、私たちは数千個ものNEAと、さらに多くのメインベルト(小惑星帯)小惑星を発見しています。私たちは最先端のカメラや検出ソフトウェアを擁し、膨大な量の画像データを少人数のフルタイムの専門観測員からなるチームで集めています。そのため、興味のある天体候補すべてを識別し分類する労力が足りません。そこで、あなたの助けが必要です!私たちと一緒に、検出システムの技術的な弱点をすり抜けた、まだ報告できていないメインベルト小惑星や地球近傍小惑星を見つけましょう!
私たちのプロジェクトでは、夜間に得られたアーカイブ画像を見て、新しい小惑星の候補を探してもらいます。まさに、私たちの太陽系の未知の世界がそこには広がっています!私たちの小惑星検出ソフトウェアは、あなたに可能性のある候補を見てもらえるよう、データを体系的に識別しています。それでも、ほとんどの検出は偽検出(false positive)です。こうしたデータの不備の海の中から、本物の小惑星を拾い上げてください。あなたにはデイリー・マイナープラネットの一員として、検出された天体候補をふるいにかけ、偽検出と本物の天体を見分けてもらいます。新しい世界が、あなたに見つけてもらうのを待っています!
小惑星(Asteroid, Minor Planet)は、地球型惑星を形成するような岩石の残骸です。ほとんどは岩石質ですが、金属質のものやそれらの混合体もあります。完全な塊の小惑星もあれば、ラブルパイル天体と呼ばれる岩の破片が重力で集積し弱く結びついているような小惑星もあります。大きさも様々で、約1mほどのものもあれば直径が数百kmを超えるものもあります。想像の通り、最大級の小惑星はそれだけ多くの太陽光を反射するため、全て発見されている一方で、より小さな小惑星は発見しづらくその数も膨大です。それらは今も発見されることを待っています。そう、あなたに見つけてもらうことを!
ほとんどの小惑星は小惑星帯に位置し、メインベルト小惑星と呼ばれます。小惑星帯は火星と木星の公転軌道の間にあり、ほかの惑星と交差することをしないで特に害もなく太陽の周りを公転しています。一方で、その他の小惑星には他の惑星に接近する軌道を持つものがあります。地球に近づく小惑星を、地球近傍小惑星(NEA: Near Earth Asteroids)と呼びます。
多くの場合、NEAの軌道は地球と交差します。下の模式図では、3つの主要なNEAのグループ(アモール群、アポロ群、アテン群)を示しています。
火星と木星の軌道の間には数十億ものメインベルト小惑星(MBA: Main Belt Asteroids)があると推定されていますが、長い年月を経ると太陽放射などの影響でいくつかのMBAは木星の強力な重力に捕らわれ、徐々に惑星を横切るような軌道に歪まされます。その一部が新しいNEAとなります。NEAの軌道は、最接近時は太陽から1.3au(天文単位)以内に接近します。
小惑星を研究すべき理由は数多くありますが、このプロジェクトでは主に3つをモチベーションに取り組んでいます。
巨大な小惑星が地球に衝突する確率は極めて低いですが、もし衝突が起これば破滅的な災害が発生します。(プラネタリーディフェンスについてはこの記事を参照) そのため、カタリナスカイサーベイや世界中の同様のプロジェクトが毎晩空をスキャンし、NEAを識別しそれらを追跡・監視しています。
2つ目として、小惑星は大きさのほかにも、多様な形や組成、密度、そして軌道のタイプを持ちます。これらの多様性は、太陽系の構造や組成、さらには形成の歴史を紐解く手掛かりになります。私たちがより多くの小惑星についてその多様な特徴を理解することができれば、太陽系の進化をより正確に再現することができます。これには、水などの生命に不可欠な構成要素の追跡も含まれます。水についてはZooniverseの Active Asteroidsプロジェクトで皆さんも研究に携わることができます。
最後に、小惑星は地球の生命にとって脅威になりうる一方で、私たち人類がいずれ宇宙を探査しそこで生活、仕事をするうえで不可欠な存在にもなります。金属や鉱産資源になりうる小惑星は数多く、それらは将来宇宙で建築・動力の源になります。最も重要なのは、水資源を含む小惑星は宇宙探査を行う上でのロケットの燃料源になることです。実際、NEAは定期的に地球の近傍に位置することで、宇宙探査を支えになると期待されています。なぜなら、向こうから地球の近くまでやってきてくれるのですから!
私たちの望遠鏡には最先端の電子光学機器である電荷結合素子(CCD)カメラが搭載されており、夜空の同じ領域を4回撮像するシークエンスが組まれています。4枚の画像はそれぞれ6分間隔で撮影されます。得られた画像は画像処理や高度なキャリブレーションを行ったのち、私たちの移動物体検出ルーチンによって、背景の静止した星空の中で移動している物体が検出されます。これらの天体候補は測定者(つまり、あなたも含まれます!)に送られ、彼らがその候補について本物か偽検出かを決定します。偽検出には背景の暗い恒星、デジタル画像のノイズ、宇宙線、光学系内での反射、恒星の光条、人工衛星の通過によるものなどがあります。
チュートリアルやフィールドガイドでは、偽検出がどのように見え、本物の小惑星はどのような見た目で写っているのかを紹介しています。少し練習して忍耐強く取り組めば、あなたも新しい世界の発見者になれるでしょう!